おぼえがき

なにをかいわんや

迫りくるオバケの気配

オカルト雑記。(主観のみ)

 

夢を見た

夜の鴨川、三条大橋か丸太町の橋のたもと辺りを小さなかわいい白いくまのぬいぐるみが泳いでいる。

俯瞰の視点で、暗い夜の鴨川でぬいぐるみが頑張って泳いでいるのを見ている。このくまが川を渡るのを私は応援しなくてはいけない。頭の中で櫓囃子のような掛け声のような歌を繰り返し歌う。歌を唄うと、その間くまは泳ぐことができるらしい。謎のシステムだ。

もうそろそろ渡りきれるかな、体が小さいからまだ渡れないかな、もう少し多めに歌っておこうか、と思いながら「えいこらさ、よいやっさ」といったような、音程の無い唄をしばらく歌う。

突然、視点が地面を間近で見つめている構図に切り替わる。川から上がったようだ。暗いアスファルトの地面を四つ這いで走り出す。視点は進行方向を向かず、黒い地面が流れていく。

それなりのスピードで土手を駆け登り、路地を抜けて御池通に出て、西に向かう…あ!あかんこれ考えるのやめないと家まで来る!と、無理矢理イメージを止め、布団から跳ね起きた。時刻は夜中の3時だ。私はいつから起きていたのか。頭の中では櫓囃子が止まらない。

 

オバケ的な夢を見て跳ね起きたときの大半は、自室の感じが恐ろしくないので「頭の中のことだ」と確認をし、ひとしきり安心して寝るのだが、今回は起きた時の感じが悪い。さっきまでの感覚とあまり境目がない感じがする。

頭の中には、まだ暗いアスファルトのイメージと、櫓囃子の音声が残る。このまま帰路をイメージしてはいけない、「えいこらさっさ」を止めないと、と思って家中の電気を点け、水を飲んで一服し、ラジオを再生する。悪夢を見た割にひどく眠い。

とにかく頭を一度リセットしないとこのままイメージが続くようで気がしたので、ラジオの話に集中した。なかなか櫓囃子が消えない。眠る前にこのリズムから意識を切り離したい。

 

家に来ないで(再)

過去にも、よく分からないものが自宅に近づいてくる夢を見ていた時期があった。大学生のころ、何夜かかけて視点がくるくると螺旋状に回りながらどんどん家に近づいてきて、ついにマンションの前まで来た事があった。映像とは関係なく、シャン、シャンと鐘のような音が鳴っていた。

ついぞ家の前までなんか来てしまった日、寝るのが恐ろしく、昼間のうちに「なにか対策はないのか」と思って色々と検索した結果「部屋の真ん中に寝床を置くのはダメ」という情報を得た。その数日前に、ホテルライクな贅沢感欲しい!(アホ)と思ってベッドを部屋のやや中央に配置したばかりであった。ベッドを部屋の隅に戻して寝たら、それ以降家の周りをくるくる回られる夢は見なくなった。ホテルライクなワンルームに憧れた末に、なんかよくわからんものがくるくる回りながら家に接近してくる恐怖感を味わうとは、ばかげた話である。

 

幽霊の視点で

今回のくまの川泳ぎに関して気味が悪いと思った観点として、視点の問題がある。

いくつかのネットで見つかるオカルト話の中で、これはとっても嫌な感じなのでやるまいと思っている話の中で視点の認識に関わるものがある。なんというか気持ちの悪い感覚があるので、記述しながらイメージしないように気をつける。

 

家にオバケがいるか確かめる方法

・家の玄関から入って、全ての部屋をひととおり歩いて玄関に戻るイメージをする。その中で誰かその家にいるはずではない人を見たら、それは家にいる幽霊です。というもの。アトリエメンバーがアトリエで試したところ(なぜ試す)台所に中年男性がいるらしい。やめてくれ。

・昨日の夕食はなんだったかを思い出してみる。思い出す時に自分の視点(食事を手元から見ている映像)ならセーフ、食事をしている自分を他者目線からイメージしたら、それは家にいるやつの視点なのでアウト、というもの。

 

自分の過去の視点と実際には結びつかないないはずのイメージ、本来知り得ないはずの他者の視点が混ざり合っていたりしたら、感覚的に良くないというパターンがある。さらには、聞いた覚えのない音声が差し込まれたらなお実体験との結びつきは不確かなものになる。

冒頭のくまに関しては、私は櫓囃子などは身の回りで聞くこともなく、突然思考に放り込まれたのが気持ち悪かった。当たり前ではあるが地面を這う視点も持たないので、いきなり他者視点になったことに違和感があった。その上で私がコントロールして、自分に近づいていく感覚は儀式的で良くねえ〜と思う。くま自体は明らかに私が最近ハマってるインターネットコンテンツのくまの造形から由来しているのだが、夢の内容や、オカルトに結びつく要素はない。くまを利用してとりあえず油断させられた感がある。応援すべきでは無いものを、ハッキングされて応援させられてた感じにぞっとする。

感覚にすぎないのだが、ひとつひとつがなんだか丁寧なのが嫌だ。

 

オチはない

朝目が覚めると、櫓囃子の内容は全く思い出せなくなっていた。部屋の空気も普通だった。これはセーフ感。さては私とは縁もゆかりも無い浮遊霊だな。あー怖かった。家掃除しよ。オチはない。