おぼえがき

なにをかいわんや

美大の卒展に毎年行く

おぼえがき兼日記です。

 

卒展シーズンですね

趣味と実益というか公私の事情的な感じで、美大の卒展シーズンが来ると気になる。

なるべく観ておかんとな〜という気持ちと、休日使いまくって私費であちこち回るのは大変なので、毎年「京芸はなるべく学内学外どっちも行く、他私大ひとつを行く」というのをマイルールにしている。私大は、偶発的に誰かになにかで「観にきてね」と言われたところを優先的に、毎年違うところを回ってなんとなく情報更新をする。自分の専門領域はなるべくしっかり観て、あとは全体の傾向と気になる作品を観る。

この習慣のおかげで、仕事の実利はさておき、「この作品いいなー」と思った人(他領域の人)と、後日偶々知り合いになったときに普通にうれしい&コミュニケーションのきっかけがあったので、観ておいてよかったと思う。

 

どれかというより全体的に

この見方をやっていると、なんとなくどこはどれが強いみたいなのが個人的に見えてくるのが面白い。この領域は打率が高い・勢いがある、展示スペースの使い方も面白い、ここに関しては形になりづらくて弱いんかな、というのがわかる気がする。

そもそも制作期間どれくらいなんだろう(国公立私学問わず半年〜一年かけるところもあると聞くが、当時の私のとこは秋まで別のことやっててラスト数ヶ月ほどで新作を出すという、社会に出てからよくよく考えるとわりと怖い進め方をしていた。今はどうなのかは知らないが色々とよく成り立っていたもんだと思う)と、カリキュラムにも興味がわく。外部に見える形で公開するということと、内部でどういう方針で育てていくかは別問題なので、卒展は見方がむずかしい。

 

学生の中での流行というか傾向もなんとなくわかる。コロナ禍の影響は強いと感じる。領域を問わず、内面世界への踏み込み方が痛々しさを感じるようにどストレートだったり、気分が弱っていることが滲んでいるものが多かった。

あと技量が追いつかなくて手癖が出た時の内容が、知ってるアレ風味だと「流行ってるからええんかなあ」でシラフになるとも思った。誤魔化せないもんだな〜と思うので、普段から表現したい内容にフィットする手癖が無意識でも出るまで基礎トレするのは大事だと思う。逆にそれさえできてたら強い。

その中で、単純に上手さや作業量で言いたいことを言っている作品には強度を感じた。やっぱなんやかんや言ってうまいな、やってんな、は強いし見やすい。作品に集中できる。勉強になる。アイデアの面白さも良いけど、モノとしてのクオリティは鑑賞者にちゃんと伝える上で大事やなと思う。解像度上げる・雑音消すの大事。

 

まとめ

ぐだぐだ管巻いてんじゃねーよというアレですが、自分も良いやりかたせんとなあ〜と素直に自戒しています。